ビトリアテクノロジー AIOps ブログ

ハイブリッド・仮想化ネットワークの費用対効果に優れたアシュアランスに取り組むためには

通信事業者は、仮想化コアネットワークやOpen RAN テクノロジーのような新しい技術の導入をすすめています。しかし、これらの新しい技術への運用・監視に対する投資は思うように進んでいないのが現状です。

 この非常に複雑な新しいネットワークを取り巻く状況に向き合うと、通信事業者は、サービス保障に対する、2つのアシュアランスへのニーズが競合していることに気づかされます。

  1. 既存のサービスアシュアランスの機能では、ハイブリッドの仮想化環境に対処するための洗練さが欠けている。 → ”新しいソリューションに対応するために、多額の費用が必要”
  2. その一方で、経営陣は自動化とインテリジェンスにより、”ダークNOC” と呼ばれる人員削減が可能になると考えます。例えば、NOC/SOCの人員を 150人から200人の規模で削減し、一人当たりの年間コストが8万ドルとするならば、毎年 1,400万ドルのコスト削減になります。→ ”無視できない金額”のコストダウンが期待される

もちろん、実際には人員の多くは、5Gのような新しい技術課題に取り組むために再配置されます。しかしながら、時間の経過とともに経験豊富なスタッフの必要性は低下し、スタッフが退職し始めると、新たな疑問が生まれます。

”経験豊富なオペレータが減っていく中で、既存オペレータのサポートと、人員の置き換えとを両立するような、自動化アシュアランスは本当に実現可能なのか?”ということです。

機械学習を使用して専門家ではないユーザーに有益な洞察を生み出す概念は、Gartner によって「拡張分析」と呼ばれています。「拡張分析」は、シチズンデータサイエンティストの文脈でよく議論されます。「シチズンデータサイエンティスト」とは、特定のビジネス ニーズに対する正しい洞察と有益な施策をとるために、データとアルゴリズムを必要とする人であり、その個人がデータ分析やアルゴリズム開発について深い知識を持っている必要はありません。

この拡張分析の概念を採用し、新しい自動化と、無人での日常的な問題への対処を並べて配置することが、通信事業者が進むべき道です。

そしてまた、IT ネットワーク環境に由来する AIOps の需要が高まってきています。AIOps は、新しいネットワーク保証の切迫した要件に対するソリューションで、特に、複雑なネットワーク全体にわたる洞察力と、根本原因分析の自動化を提供します。

現在、AIOps が解決している課題は以下のようなものです。

  • 複雑な問題の全体像を把握する

ネットワークの問題に対して、オペレータが対応可能になるまでの情報を集めることは非常に困難でした。

AIOps の導入以前では、4 ~ 5 段階の対策プロセスを経る必要があったでしょう。どのタイプのリンクダウンか? どのタイプの無線ユニットが関係しているのか? バックホール機器の種類は? さまざまな機器から報告される問題の本質はいったい何なのでしょう?  AIOps は、複数のシステムのデータを統合し、そのオントロジー機能により、 NOC に的確な情報を提供します。

  • “unknown-unknowns”「寝耳に水」を無くす

Open-RAN (ORAN) は、Radio Access Network (RAN) のネットワーク デバイスチェーンに新たな複雑さをもたらします。例えば、単一のセルサイト・ルーターがネットワークから分離された場合、複数のサイトを破壊する可能性があります。しかし、接続が失われているため、問題の発生を知らせることはできません。AIOpsは、ネットワークのエッジに至るまでのすべての情報を相関させ、問題を引き起こしているデバイスを特定します。これは AIOps の機械学習によるもので、時間の経過に伴うトポロジと個々のネットワーク要素の関係の両方を学習していることで実現可能です。また、人間のオペレーターが持つ専門知識を AIOps に取り入れることで、発生した異常のパターンと過去に発生した異常とを照合し、潜在的な障害を分類することもできます。これにより、問題の全体像がNOC/SOCに報告され、定められた解決策が提示されます。

  • アシュアランスの拡張。通信事業者ネットワークの外へ

 5G ネットワークの開発には、新しいエコシステム ネットワークを提供するパートナーが含まれ、そして、6G では、より多様なネットワークの統合が想定されており、通信事業者の core/RAN ネットワークを超えて拡張するアシュアランス機能が必要とされます。現時点で、この問題に対する AIOps ソリューションは、物理リンクのダウンが発生している事業者の特定と、それにリンクされているデバイス、およびリンクを所有する事業者を正確に特定することです。

  • デバイスへのアクションの実行指示

アシュアランスのの自動化を考えるとき、AIOpsはネットワーク上のさまざまなアクチュエータに処方箋的なアクションを施すことができます。1 つは、ネットワーク デバイス/ファンクションに指示を送ることです。たとえば、デバイスの電源が失われたのであれば、配電ユニットにコマンドを送信して電源をオフ・オンすることで、問題を解決します。

  • 下流システムへのアクションの実行指示

 アクションの実行は、対デバイスだけでなく、下流のインシデント管理や従業員管理システムにも適用可能です。たとえば、AIOps ソリューションは、問題に対する具体的で詳細な情報を提供する、障害チケットを開くことができます。それは関与しているベンダー、 デバイスの詳細、問題の正確な性質などを含みます。

これらを要約すると、AIOpsは「自己回復ネットワーク」という夢の重要な部分を提供することになりそうです。また、通信事業者は雇用とトレーニング戦略を再構築し、「従業員を補強するための人工知能の活用」という長期的なトレンドから価値を得ることができます。

VitriaのAIOps

Vitria の次世代AIOpsソリューション「VIA AIOps」は、ポジティブな顧客体験を提供する上で重要となる高度な分析、AI、自動化を提供します

大手の通信事業者やサービス事業者で利用された実績と数多くのケーススタディにより、サービス利用者とサービス運用者の両者に利益をもたらすAIソリューションです。

以下の5つのカテゴリーは、VIA AIOps が使用され利益をもたらすケースです。VIA AIOpsは、サービス運用のゲームチェンジャーとなるべく、これらの機能を組み込んでいます。

  1. 複雑なデータを理解する – 解決策を予測/処方するためのパターンを探します。
  2. プロセスの自動化 – インテリジェントな自動化により、意思決定とタスクのオーケストレーションを実現します。
  3. 障害の先を見据える – 推奨されるアクションを充実させるために運用オペレータに情報を提供します。
  4. 根本原因の特定と対応の自動化、および変更管理のフィードバックを受け、問題の再発を防ぎます。
  5. デジタルフィンガープリンティングと相関性ランキングにより人間のオペレータを助け、自動化に対する信頼を築きます。

VitriaのVIA AIOpsは、これまでサービス・オペレータが手動で行っていた修復作業を自動化し、将来的には問題の発生を防止することを可能にします。

さらに、運用コストの削減だけでなく、顧客体験を保証することを目指します。サービス運用チームは、顧客からの苦情がコンタクト・センターに到達する前に、サービスに影響を及ぼす問題を知ることができるようになります。

サービスレイヤ毎に分断されたデータやイベントログを関連付け、点と点をつなぎます。サイロを破壊することで、運用の自動化を可能にします。

サービスエコシステムの総合的な観測能力と説明可能なAIにより、自動化の信頼性を高め、平均修復時間(MTTR)を短縮します。

VIA AIOps は、サービス・デリバリーの全レイヤーでインテリジェントな自動化を実現し、顧客体験とARPU(ユーザー当たりの平均収入)を維持することで収益の向上を実現します。

VIA AIOps ですぐに実現できること

高度な AIOps への道のりは継続的な改善活動の上に成り立つものですが、雲を掴むような話では、組織への導入へ踏み切ることは難しいことは事実です。VIA AIOps には 導入してすぐに効果を得られる仕組みも用意されています。

まず、VIA AIOps には、あらかじめ効果的なデータサイエンスが組み込まれています。それらの用意されたアルゴリズムを使えば、データサイエンティストによる高度な設定は必要ありません。

分析アルゴリズムに加え、障害管理および性能管理が用意されています。IT運用に関する、様々なデータを取り込むことで、データサイロを取り除き、データを関連付けて、総合的な監視を実現し、効率的なインシデント管理ができるようになります。

上記のステップを踏まえることで、VIA AIOps は、手作業や効率の悪い人間による作業を排除し、より正確で実用的な洞察力を提供し、顧客体験やサービスの安定稼働を阻害するような問題をピンポイントで見つけ出すことを可能にします。

VIA AIOpsについて

VIA AIOps は、サービス提供を行うすべてのレイヤーにわたって洗練された自動化を可能にする次世代の AIOps アプリケーションで、顧客満足度を向上させ、IT運用の最適化を行います。

VIAは、IT運用のエコシステム全体のオブザーバビリティと、説明可能なAIを提供しAIOpsによる自動化を促進します

サイロ化された運用エコシステムに自動化、ノイズリダクションを提供し、運用コストを削減。より迅速な問題解決を可能にすることで、顧客満足度を向上します。

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